📌 この記事のポイント
- 介護職のサービス残業・不払い残業は法律違反。記録を残して請求できる
- 残業が多い根本原因が「人手不足・管理体制」にある場合は転職が最善策
- 残業の少ない施設種別・法人の特徴を知ることで転職後のミスマッチを防げる
「記録業務が終わらず毎日30分〜1時間残業している」「残業代が出ない」「休憩もまともに取れない」という悩みを抱える介護職の方は少なくありません。
残業・サービス残業は介護業界の慢性的な課題ですが、すべての施設がそうではありません。残業が構造的に少ない施設・法人は確かに存在します。この記事では、介護職の残業問題の実態・法的な対処法・転職で改善するためのポイントまで詳しく解説します。
💡 残業の少ない施設への転職は転職エージェントに相談が一番早い
求人票には残業実態が書かれていないことがほとんど。エージェント経由なら内部情報で「本当に残業の少ない施設」を教えてもらえます。
介護職の残業の実態
厚生労働省や介護労働安定センターの調査によると、介護職員の月平均残業時間は約5〜15時間とされています。ただし「サービス残業(不払い残業)」が含まれていないため、実態はさらに長い可能性があります。
残業が発生しやすい業務
- 介護記録・申し送り書の作成(ICT化が遅れている施設は特に多い)
- シフト交代時の引き継ぎ・口頭申し送り
- 急変・緊急対応への対処
- 家族対応・電話対応
- 会議・研修・勉強会(勤務時間外に設定されるケース)
- 人手不足による前後のシフトとの業務の引き継ぎ遅延
サービス残業(不払い残業)は違法
残業代の不払いは労働基準法37条違反です。「みんなやっているから」「うちの施設はそういうルール」という理由は法律上通りません。
| 残業代の法的ルール | 内容 |
|---|---|
| 法定時間外労働(月60時間まで) | 通常賃金の25%以上の割増賃金が必要 |
| 法定時間外労働(月60時間超) | 通常賃金の50%以上の割増賃金が必要 |
| 深夜労働(22時〜翌5時) | 通常賃金の25%以上の割増賃金が必要 |
| 休日労働(法定休日) | 通常賃金の35%以上の割増賃金が必要 |
サービス残業・未払い残業代への対処法【段階別】
STEP1:勤務記録をつける
まず実際の出退勤時間・業務内容をスマートフォンのメモや手帳に記録しておきましょう。タイムカードの写真・メール・LINEのやり取りも証拠になります。記録があることで、後に請求・相談する際の根拠になります。
STEP2:上司・管理者に相談する
「残業が多く、業務時間内に終わらせることが難しい状況です」と率直に伝えましょう。業務効率化・人員調整・タイムマネジメントの改善につながる場合があります。
STEP3:残業代の支払いを求める
残業代が支払われていない場合、過去2年分(2020年以降は3年分)の未払い残業代を請求できます。まず施設の人事・経営者に相談し、解決しない場合は以下の窓口へ。
相談できる窓口
- 労働基準監督署:無料・匿名相談可。指導・是正勧告を出してもらえる
- 総合労働相談コーナー(各都道府県労働局):無料相談
- 弁護士・社労士:未払い残業代の請求代行(成功報酬型が多い)
残業が多い職場を改善するための社内交渉のポイント
「業務量が多い」を数字で示す
「残業が多い」という感覚論ではなく、「1日あたり平均○時間の残業が○か月続いている」と記録ベースで伝えると管理者も動きやすくなります。
改善案を一緒に提案する
「介護記録をICT化する」「申し送りを短縮するフォーマットを作る」「業務の優先順位を整理する」など、自分なりの改善案を添えて相談すると、単なる不満ではなく建設的な提案として受け取られます。
転職すべきか判断するポイント
以下の状況に当てはまる場合は、転職を検討するタイミングです。
| 状況 | 判断 |
|---|---|
| 相談しても残業状況が改善されない | 転職を検討 |
| 慢性的な人手不足が解消される見込みがない | 転職を検討 |
| 残業代が支払われておらず請求も通らない | 転職+労基署相談 |
| 疲労が蓄積して体調・精神面に影響が出ている | 早急に転職を検討 |
| 残業は多いが職場の人間関係・やりがいは悪くない | 社内改善を続けてみる |
残業の少ない施設の選び方
施設種別で選ぶ
| 施設種別 | 残業の傾向 |
|---|---|
| デイサービス | 比較的少ない。定時に利用者が帰るため業務が区切りやすい |
| サービス付き高齢者向け住宅 | 入居者の自立度が高めで業務量が少ないケースが多い |
| 大手・上場企業運営の有料老人ホーム | ICT化・業務標準化が進んでいる施設が多く残業が少ない傾向 |
| 特養・老健 | 施設・法人によって差が大きい。人員配置の充実度を確認 |
求人・見学で確認すべき項目
- 月平均残業時間を具体的な数字で聞く(「ほぼゼロです」は要注意)
- 介護記録のICT化・タブレット導入の有無を確認
- 申し送りの方法・時間(口頭のみ vs 記録システム連携)
- スタッフの退勤時間を見学で実際に確認する
- 転職エージェントに「残業が少ない施設」として紹介してもらう
よくある質問(FAQ)
Q. 「残業代込みの給与」と言われた場合は合法ですか?
A. 固定残業代(みなし残業)制度自体は合法ですが、固定残業時間と金額が雇用契約書に明記されている必要があります。また固定残業時間を超えた場合は追加支払いが必要です。契約書の確認が必須です。
Q. 会議・研修が勤務時間外に設定されています。残業代は出ますか?
A. 参加が「義務」であれば労働時間にあたり、残業代の支払い義務があります。「任意参加」とされていても、実態として強制的な場合は同様です。
Q. 残業代を請求したら報復されますか?
A. 残業代の請求を理由とした解雇・降格・嫌がらせは法律上禁止されています。ただし職場の雰囲気が悪化することは現実にあり得るため、請求と並行して転職活動を進める方が多いです。
Q. 転職エージェントに「残業が少ない施設を探している」と伝えてもいいですか?
A. もちろんです。残業時間・ワークライフバランスへの希望は転職理由として正当であり、エージェントも実態を把握している施設を紹介してくれます。遠慮なく伝えましょう。
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介護福祉士・ケアマネジャー資格保有。特別養護老人ホームや訪問介護など複数の現場で15年以上勤務。「給料が上がらない」「職場の人間関係に疲れた」など介護職特有の悩みを自ら経験したからこそ書ける、リアルな転職情報を発信しています。


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