📌 この記事のポイント
- 退職金は法律上の義務ではなく、あるかどうかは就業規則・雇用契約書で確認が必要
- 社会福祉法人・医療法人系の施設は退職金がある割合が高い傾向
- 退職金の有無・相場は転職前に必ず確認しておくべき重要な条件のひとつ
「介護の仕事って退職金はもらえるの?」「転職したら今まで積み立てた退職金はどうなるの?」と疑問に思っている方は多いと思います。
結論から言うと、退職金は法律上の義務ではなく、施設・法人によって「ある」「ない」が大きく異なります。知らずに転職してしまうと、長年の勤続が退職金に反映されないケースも。この記事では介護職の退職金の実態・相場・確認方法・転職時の注意点まで詳しく解説します。
💡 退職金の有無も含めた条件交渉は転職エージェントに任せると確実
退職金制度の有無・相場も含めた待遇情報をエージェントが事前に確認してくれます。自分で聞きにくい条件もスムーズに確認できます。
介護職に退職金はある?実態を解説
退職金制度は法律で義務付けられておらず、設けるかどうかは各事業者の判断に委ねられています。介護業界全体で見ると、退職金制度がある施設は約60〜70%という調査結果もありますが、民間の小規模施設では制度自体がないケースも少なくありません。
法人種別による退職金の有無の傾向
| 法人・施設の種類 | 退職金の有無 | 特徴 |
|---|---|---|
| 社会福祉法人(特養・老健など) | ある場合が多い | 福祉医療機構の退職共済制度に加入しているケースが多く比較的手厚い |
| 医療法人(老健・病院付属施設) | ある場合が多い | 中退共・企業型確定拠出年金などを活用しているケースも |
| 大手民間法人(上場企業・大手有料老人ホーム) | ある場合が多い | 企業規模が大きく福利厚生が整備されている |
| 中小民間法人(小規模有料・グループホームなど) | あったりなかったり | 法人によって大きく異なる。必ず事前確認が必要 |
| 個人経営・零細事業者 | ない場合が多い | 退職金制度を設ける余裕がないケースが多い |
介護職の退職金の相場
退職金の金額は「勤続年数」「退職理由(自己都合/会社都合)」「役職・等級」によって決まります。
勤続年数別の退職金目安(自己都合退職の場合)
| 勤続年数 | 退職金の目安 | ポイント |
|---|---|---|
| 3年未満 | 支給なし〜数万円 | 多くの施設で3年未満は退職金の対象外 |
| 3〜5年 | 10〜30万円程度 | 支給開始の施設が多い。金額はまだ少ない |
| 5〜10年 | 50〜150万円程度 | 勤続10年が一つの節目になる施設が多い |
| 10〜20年 | 150〜400万円程度 | 社会福祉法人・大手法人は比較的手厚い |
| 20〜30年 | 400〜800万円程度 | 定年退職まで勤めると最も手厚くなる |
※あくまで目安です。法人・施設の規定により大きく異なります。
自己都合と会社都合で金額が変わる
多くの施設で、会社都合退職(解雇・施設閉鎖など)のほうが自己都合退職より退職金が多く支払われます。自己都合では支給率が80〜90%程度になるケースが一般的です。
退職金の確認方法
① 就業規則・退職金規程を確認する
退職金制度がある場合、就業規則または別途定められた「退職金規程」に計算式・支給条件が記載されています。入職時に必ず確認しましょう。「見せてもらえない」施設は要注意です。
② 雇用契約書・労働条件通知書を確認する
退職金に関する記載(「退職金制度あり」「退職金なし」)は労働条件通知書に記載義務があります。内定時に交付される書類で確認しましょう。
③ 転職エージェントに事前に確認してもらう
退職金について面接で直接聞くのが難しい場合は、転職エージェントに「退職金制度の有無を確認してほしい」と依頼するのが最もスムーズです。
④ 中退共(中小企業退職金共済)への加入確認
中小規模の施設が加入していることが多い「中退共」は、勤続年数に応じて退職金が積み立てられる制度です。転職先が中退共に加入していれば、前職の積立を継続できる「通算制度」もあります。
転職すると退職金はどうなる?
転職先に「通算できる制度」があれば引き継げる
以下の退職金制度は、転職先が同じ制度に加入していれば積立を継続・通算できます。
- 中小企業退職金共済(中退共):転職先が中退共加入施設なら通算可能
- 福祉医療機構の退職共済:社会福祉法人間の転職なら通算できるケースがある
- 企業型確定拠出年金(DC):転職先のDC制度またはiDeCoへの移換が可能
通算できない場合は前職の退職金として精算される
通算制度がない場合、転職時に前職の退職金が一括支給されます。勤続3年未満だと支給なし・少額のことが多いため、退職金の受け取りを転職のタイミングの一つの考慮要素にすることも大切です。
退職金を踏まえた転職タイミングのポイント
- 勤続3年未満での転職は退職金がほぼ受け取れないことが多い
- 勤続5年・10年の節目は退職金が大きく増えるタイミング
- 転職先の退職金制度が手厚い場合は、長期的に見てトータルで有利になることも
- 退職金だけに縛られて不満な職場に留まり続けることもリスク
よくある質問(FAQ)
Q. 退職金がない施設に転職するのは損ですか?
A. 月給・賞与・処遇改善加算が充実している施設なら、退職金がなくてもトータルの生涯収入では差がつかない場合もあります。退職金単体でなく待遇全体で比較しましょう。
Q. 退職金に税金はかかりますか?
A. かかります。ただし「退職所得控除」という大きな控除があり、勤続年数が長いほど非課税枠が広がります。勤続20年以下は1年あたり40万円、20年超は1年あたり70万円が控除されます。
Q. 試用期間中に退職した場合も退職金はもらえますか?
A. 多くの施設で試用期間は勤続年数に含まれますが、退職金の支給開始年数(3年など)に満たない場合は支給なしとなるケースがほとんどです。
Q. 退職金の代わりにボーナスを多くもらう施設と、どちらがいいですか?
A. ライフプランによって異なります。早期に転職する可能性が高い方・今の収入を増やしたい方はボーナス重視が有利。長期勤続を予定している方は退職金制度が充実した施設が有利になります。
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介護福祉士・ケアマネジャー資格保有。特別養護老人ホームや訪問介護など複数の現場で15年以上勤務。「給料が上がらない」「職場の人間関係に疲れた」など介護職特有の悩みを自ら経験したからこそ書ける、リアルな転職情報を発信しています。


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